地方在住者がANA国際線特典航空券を考える

どうも。

関西在住の陸分度器です。

これまで何度かANA国際線特典航空券を発券してきましたが、そのたびに悩まされるのが、国内線乗継に伴ういくつかの問題についてです。関東在住の方々にとっては関係のない問題ですが、地方在住者にとっては有り難かったり、時には足枷となったりする国内線乗継について考えてみたいと思います。

ANA国際線特典航空券とは?

ANA国際線特典航空券とは、ANAマイルを貯めると交換できる国際線の航空券のことです。この特典航空券を発券したいがために私はマイルを貯め始めました。国内線特典航空券は片道ずつの発券が可能ですが、国際線特典航空券は往復での発券が必要となります。目的地、搭乗シーズン、利用クラスによって必要マイル数は異なりますが、私が一番最初に発券したニューヨーク往復ファーストクラスの特典航空券に必要なマイル数は15万マイルでした。

ANAのニューヨーク便は成田と羽田から出ています。私のような地方在住者は、まず地方空港から国内線で出発し、成田か羽田で国際線に乗り継ぐ必要がありますが、国際線の特典航空券に国内線乗継便も含めて通しで発券することができます。羽田〜ニューヨーク〜羽田も、伊丹〜羽田〜ニューヨーク〜羽田〜伊丹も、特典航空券に必要なマイル数はどちらも同じです。同じマイル数なら、地方在住者は国内線乗継便も含めて通しで発券した方が断然お得なのです。

ANA国際線特典航空券の予約開始は搭乗の355日前

ANAウェブサイトによると、ANA国際線特典航空券の申込期限は下記のとおりです。

ご搭乗の355日前(ご出発日含まず)の午前9時(日本時間)から第一区間出発の96時間前までお申し込みになれます。

ただし、旅程全区間の申し込み開始後、ご予約を承ります。

 お申し込み・お受取り方法│ANA国際線特典航空券│マイルを使う│ANAマイレージクラブ

搭乗の355日前から申し込み可能。…なんで365日前じゃないんだよ!と言いたいところですが、そう決まっているので仕方がありません。ていうか355日前って何日前のことよ。

「1年前の10日後」と考えると分かりやすいですが、閏年が絡むとまた話は変わってきますし、日付計算用のアプリ等を利用するのが正確だし便利かと思います。私は日付電卓というiPhoneのアプリをいつも使っています。

日付電卓 - 日数・日付・時間計算

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ではいくつかの旅程を例にして、予約開始日がいつになるかを考えてみましょう。

旅程(A-1)

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上記の旅程で特典航空券を予約するとします。成田か羽田はどちらでもいい、とにかくビジネスクラスが空いているならどこでも!とします。必要マイル数は変わりませんし、空席があれば成田⇔羽田の変更は発券後でも可能です。そのとき、予約開始日はいつになるでしょうか。「搭乗の355日前、ただし旅程全区間の申し込み開始後」ですから、旅程全区間の中で申し込みが一番最後になる復路便の355日前(2017年9月23日)が予約開始日になります。

しかし、復路便の予約開始日を待ってから往路便を予約しようと思っても、ホノルルなどの人気路線ではすで予約がいっぱいというのが現実。では実際にホノルル線を予約している人は、どのような手順で予約をしているのでしょうか。

変更可能ルールを使ったANA国際線特典航空券の予約手順

ANA国際線特典航空券は、有効期限内であれば、搭乗日ならびに便の変更が何度でも無料で可能というルールがあります。このルールを使い、往路便の355日前(2017年9月20日)の午前9時に下記の旅程で仮の予約をします。

旅程(A-2)

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日帰りハワイという現実的ではない旅程ですが、往路便と復路便の間に滞在時間が数時間でもあればシステム上予約は可能です。往路便の355日前(2017年9月20日)に実際に検索した予約画面はこちら。

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復路は全て空席待ちですが、往路はビジネスクラスにも空席がありました。実際にこの日程で狙っているのは往路のみで、復路はあくまでも仮の日程ですから、空席待ちでも構いません。旅程(A-2)のような日帰りハワイの予約を仮で入れたあと、希望する旅程(A-1)の復路便の355日前(2017年9月23日)の午前9時になってから、復路便を変更すればOKです。

国内線乗継便を含めた国際線特典航空券の予約開始日は?(ホノルル編)

はっ、大事なことを忘れていました。私、関西在住でした。国内線乗継便をつけても同じマイル数なんですから、つけなきゃ損です。大阪発着の国内線乗継便を含めた旅程で、往路便の355日前(2017年9月20日)に検索してみます。

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ご指定の検索内容に合うものがない、だと???

そうなんです。東京発着なら予約できるものが、大阪発着の国内線乗継便をつけてしまうと、予約はおろか検索すらできなくなってしまいます。旅程を確認してみます。

旅程(A-3)

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ここで搭乗日について補足しておきますが、これは出発空港の現地時間をさします。復路①のホノルル空港を発つ頃、現地時間では2018年9月10日ですが、フライト中に日付変更線を越えるため、日本の空港に着いた頃には2018年9月11日になっています。よって復路②の国内線乗継便をどれだけ早いものに設定しても、搭乗日は2018年9月11日となります。

特典航空券の予約開始は「搭乗の355日前、ただし旅程全区間の申し込み開始後」でした。つまり、旅程全区間の中で申し込みが一番最後になる復路②の355日前(2017年9月21日)が予約開始日になります。

2017年9月21日に実際に検索した予約画面がこちら。

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国内線乗継便も含めて検索することはできましたが、残念ながら往復共に空席を見つけることはできませんでした。予約開始日が一日遅れるだけでもかなりの痛手です。ホノルルなど人気路線の特典航空券をどうしても取りたいときは、地方在住者でも国内線乗継便をつけるのは諦めた方がよいかもしれません。

旅程(A-4)

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上記旅程のように、復路の国内線乗継便を外しただけでも、往路便の355日前(2017年9月20日)から予約が可能です。往路と復路で発着空港が異なる場合は「複数都市・クラス混在」のタブから検索ができます。

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復路の国内線乗継便は、国内線特典航空券として別途発券する必要がありますが、必要マイル数が6,000マイルと考えると、陸マイラーにとってはお安いものです。なんなら往路の国内線乗継便も外してしまった方が、検索はぐっと簡単になるので、そちらの方がよいかもしれません。乗継便を含めて検索してしまうと、候補がずらーっと並んでお目当ての便を見つけるのに手間取るんですよね…。1分1秒を争う戦いが繰り広げられるのであれば、往復とも外すのも手かなと思います。実際に私がホノルル便を予約した際も、往復とも国内線乗継便は外して予約を進めました。

国内線乗継便を含めた国際線特典航空券の予約開始日は?(ニューヨーク編)

私が初めてANA国際線特典航空券を発券したのは、ニューヨーク往復ファーストクラスの特典航空券でした。チェックインの際には成田空港にしかないZカウンターを使いたい、現地滞在を半日でも長くするためニューヨークを午後出発にしたい、という理由から「伊丹〜成田〜ニューヨーク〜羽田〜伊丹」という旅程にしました。仮に、下記日程での旅程を希望するとします。

旅程(B)

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復路①のフライト中に日付変更線を越えるため、日本到着は翌日の9月14日になる。というのはホノルル線と同様ですが、ニューヨーク→羽田便は到着が21:15なので、当日中に大阪へ乗り継げる国内線がありません。羽田21:30発の最終便があるにはあるんですが、羽田空港内でのANA国際線→ANA国内線への乗り継ぎには80分以上の乗り継ぎ時間が必要であるというルールがあるため、この最終便は利用することができません。

帰国当日中に大阪へ乗り継げる国内線が無い場合は、羽田で一泊し、翌日の9月15日発の国内線を利用する必要があります。復路①の予約開始日は2017年9月23日ですが、国内線乗継便をつけることによって、予約開始日に二日の遅れが生じてしまいます。

乗継空港では空港の外に出てもOK

旅程(B)の場合、9月14日に羽田で一泊することになりますが、これは何も羽田空港内で寝泊まりしなければいけないということではありません。空港の外に出ることは可能なのでホテルで宿泊することもできますし、9月15日の国内線乗継便は、出発時間が復路①の到着時間より24時間以内ならいつでもOKなので、遅めの便をとって東京で一日遊ぶこともできます。 

繁忙期の利用できない期間

国内線乗継便に関してもうひとつ問題点があります。それが、繁忙期に設定された「ANA国内線特典航空券を利用できない期間」についてです。

これはあくまでも「ANA国内線特典航空券」に関してのルールなのですが、国際線旅程に含まれる国内線乗継便については、「ANA国内線特典航空券のご利用になれない期間」が適用されてしまいます。

国際線特典航空券にも利用できない期間の設定はあるのですが、こちらはエコノミークラスのハワイ線の年始だけというごく限られたものなので、あまり心配はないかと思います。

まとめ

国内線乗継便をつけるといろいろ不利になっちゃうぞー!というようなことを長々と書いてしまいましたが、実際のところはどうかというと、国内線乗継便をつけても、取れるときは取れます!私がこれまでに発券した国際線特典航空券は、先日発券したホノルル線を除いて、いずれも国内線乗継便を含む旅程全区間の申し込みが開始されてから予約をしました。一人分だったからというのもあるかとは思いますが、枠が2席しかないファーストクラスやビジネスクラスでも、予約は可能でした。

ホノルル線に関しては、いつでもどのクラスでも申し込み開始と同時に空席が埋まってしまうことがほとんどです。国内線乗継を外すとか、往路便を先に押えるだとか、それなりに手は打っておかないと取れないなーという印象です。

ほぼ1年前に予約しなきゃいけないだなんて、そんな先の予定分からないよ~と思うかもしれませんが、たとえ行けなくなったとしてもキャンセル料は3,000マイルだけでいいですし(諸税や燃油料等は返金されます)、なんといっても、発券後から出発まで1年間ワクワクが続きます!それを肴に1年間美味しいお酒が飲めますし、仕事も頑張ろうって気になるもんです。大げさな話ではなく、特典航空券の予約一覧を眺めるのが日課となっています。次のワクワクのために、またマイル貯めるぞー!